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探究型サマースクール「こども仕事チャレンジCUP 2022」:子供たちの成長ストーリー

サマースクール2022レポート

2022年7~8月に、夏休み限定の探究型サマースクール「こども仕事チャレンジCUP 2022」を開催しました! 小学生が、「マーケティング」、「プロダクトデザイン」、「未来の街づくり」といったプログラムに挑戦し、最終日には成果発表会を行いました。笑いあり、時には悔し涙もあり、子どもたち一人ひとりが、とても成長した姿を見せてくれました。その様子をリポートします!

■プログラム①
「マーケティング・チャレンジCUP」

マーケティングチャレンジCUP

✴︎マーケティングのミッションに挑戦!

「マーケティング・チャレンジCUP」では、「日本中・世界中の小学生を笑顔にするお店をプロデュースしよう!」というミッションに挑戦しました。「え~、マーケティングなんてやったことなーい!」、「早くお店プロデュースしたーい!」…そんな反応からスタートしました。

スライド/ミッション

✴︎マーケティングの基本を学ぶ!

大人立ち入り禁止のパティスリー「未来製作所」、怖いお菓子を開発する「中西怪奇菓子工房。」の皆さまには、マーケティング事例としてご協力をいただきました。そのおかげもあり、クイズや事例を通して、わくわく楽しみながら「マーケティングの基本」を学ぶことができました!(1~2年生も含め、参加した全員が「マーケティングとは…」の理解が、しっかりと出来ていましたね。カンペキ!)

マーケティングとは?
大人立ち入り禁止のパティスリー「未来製作所」って?
スライド/中西怪奇菓子工房。様

✴︎「Product」と「Customer Experience」を考える!

お客さんが喜ぶ「Product(製品)」、「Customer Experience(体験)」という2つのポイントを押さえながら、「日本中・世界中の小学生が笑顔になるお店」を考えていきましたね!特に、素晴らしかったのは「Customer Experience(体験)」について、大人ではとても思いつかないようなアイデアがたくさん出てきたこと。小学生ならではの創造性に、感心しきりでした!

スライド/どんなお店にする?

✴︎ドキドキの新店発表会!みんな準備が素晴らしかった!

「新店発表会」はみんなドキドキでした(みんなの緊張、ひしひしと伝わってきましたよ!)。でも、みんなそんな緊張を乗り越えて、自分のお店の「オリジナル・バリュー」も意識しながら、とても分かりやすく発表できました。台本を用意したり、オリジナル・キャラクターを作ったり、CMソングを歌ってくれたり…それぞれの挑戦に、みんなの成長を感じました!

✴︎マーケティングは、”人の気持ちを思いやること”

「マーケティングで、お客さんの気持ちを想像することが大切ということを学びました。これは、”人の気持ちを思いやる”ことにもつながり、とても大切な考え方だと思いました」、「マーケティングの考え方は、どんな仕事でも生かせることを学びました。これから、色々なお店に行った時に、そのお店のお客さんのことを考えてみたいと思います」・・これは、Day4(最終日)に、子供たちが実際に話してくれたことです。このプログラムから、子供たちが何を学んでくれたのが、とても表われていますね。

新店発表会の様子

■プログラム②
「プロダクトデザイン・チャレンジCUP」

プロダクトデザインチャレンジCUP

✴︎プロダクトデザインのミッションに挑戦!

「プロダクトデザイン・チャレンジCUP」では、「人々の不便・不満を解決するプロダクトを開発しよう!」というミッションに挑戦しました。(プロダクトデザインなんかに挑戦している小学生、なかなかいません!)

人々の不便不満を解決するためのプロダクトを開発しよう
スライド/プロダクトデザインチャレンジCUPの進め方

✴︎人々のPainを解決するプロダクトデザインを学ぶ!

「オリィ研究所」の皆様には、写真提供でご協力いただきました。病気などで「働きたくても働けない」方々のPain(お困りごと)を解決する「分身ロボット”OriHime”」について学ぶことができ、多くの子供たちが、感銘を受けていました。

スライド/分身ロボットって何?
スライド/どんな人のどんな不便不満をどうやっって解決

✴︎プロダクトデザインには、世界や社会を変える力がある!

「OriHimeのお陰で、働けなかった人たちが働けるようになっているという話を聞いて泣けた」、「プロダクトデザインは、世界や社会を変える力があることを学びました」・・これは子供たちが言ってくれた言葉です。私たちがこのプログラムで伝えたかったことを子供たちが理解してくれていることに、私たちも感動しました!

✴︎プロダクトデザインの「3つのステップ」とは?

プロダクトデザインの「3つのステップ」として、「Target⇒Pain⇒Solution」を学びました(こんなこと学んでいる小学生、なかなかいません!)。この考え方、1~2年生には少し難しいかな・・という不安もありましたが、みんなしっかり理解できていました。(Good Job!大人が勝手に子供たちの限界を決めてはいけませんね!)

スライド/プロダクトデザイン3つのステップ

✴︎ワクワクのプロダクト発表会!子供たちの成長に感動!

プロダクト発表会は、大いに盛り上がりました!自分が考えたロボットの仮装をして発表してくれた子(1年生)、実際にプロダクトを開発してくれた子(4年生)など、それぞれが「主体的な探究・創造」をしてくれました!

プロダクト発表会の様子

■プログラム③
「未来の街づくり・チャレンジCUP」

未来の街づくりチャレンジCUP

✴︎未来の街づくりのミッションに挑戦!

「未来の街づくり・チャレンジCUP」では、「人々の暮らしを豊かにする未来の街を作ろう!」というミッションに挑戦しました!アドバンス・クラスでは、「街づくりディベロッパー」として、みらいシティの市長さんに、”未来の街”を提案するコンペという形で発表会を行いました。

スライド/暮らしをもっと豊かに!新しい未来の街を創ろう!

✴︎クラスによって、プログラムを最適化

エンジョイ・クラスでは、「子どもの暮らしがもっと豊かになる未来の街をつくろう!」というミッションに挑戦しました。このように、エンジョイ・クラス(1~3年生を対象)と、アドバンス・クラス(3~6年生を対象)で、プログラムの内容や授業の進め方を最適化しています。

スライド/みらいシティ市長の要望

✴︎先進的な街づくりの事例を学ぶ!

ドバイの「Sustainable City」など、様々な先進的な街づくりの事例を学びました。それぞれの街が、どんな社会課題を解決する目的で開発されているのか?(構想されているのか?)などの視点を学びました!

スライド/Sustainable City事例

✴︎「社会課題の解決」と「未来の街づくり」を考える!

「1.自分はどんな社会課題を解決したいか?」⇒「2.その課題を解決するには、どんな街をつくったら良いか?」というステップで“未来の街”を考えました。当スクールでは、最終的な成果物や発表だけでなく、このような「探究・創造のプロセス」を大切にしています。

スライド/「未来の街」のコンセプトを考えよう

✴︎未来の街づくり発表会!マイクラ、模型など、様々な形式で!

未来の街づくり発表会では、マインクラフトで制作した子、模型まで制作した子など、様々なスタイルでの発表が見られました。アドバンス・クラスでは、「コロナの問題をなくしたい」、「通勤時間を短くしたい」など、自分が解決したい社会課題を明確に定義した上で、「それを解決する未来の街づくり」をプロデュースすることができました!

未来の街づくり発表会
マインクラフトで作成した未来の街
未来の街を模型を模型を作成して表現

■子供たちの成長ストーリー

✴︎「空の上の街:ネコシティ」をMinecraftで制作!

「子どもからお年寄りまで誰もが平等に楽しく暮らせる街」を創りたい!と、『空の上にある街』『大好きなネコと暮らせる街』を構想しました。街を覆うドームによる雨水利用と太陽光発電、地上の街へ日光を遮らないための透明の床、ネコとスカイダイビングができるエンターテイメント…など、工夫を凝らした街を考え、最後はMinecraftで再現し、発表しました!(未来の街づくり:4年生)

✴︎経営者を志す6年生が、「働きやすい街」をマイクラで制作!

「労働環境の社会課題を解決できる街をつくりたい!」という想いからスタートしました。「働きやすい街・みんなが楽しく称え合える街」というコンセプトに基づいて設計図を書き、Minecraftで制作しました(未来の街づくり:6年生)

6年生の発表/働きやすい街
マインクラフトを使っての発表

✴︎「くつ下」のPainを解決するプロダクトを開発!

「プールのあと、足が湿っていて、くつ下がはきにくい」という自分自身のPain(不便・不満)を解決したい!…そんな想いから「簡単にはけるチャック付きのくつ下」を考案し、なんと、実際のプロダクト(製品)まで制作してくれました!(プロダクトデザイン:4年生)

かんたんチャックくつ下

✴︎マグネシウムの性質を生かした『おてつだいロボ』を考案!

「お母さんは家事が大変…」など、家族のPainを解決するために、マグネシウムの性質を生かした『おてつだいロボ:マグちゃん』を考えました。授業で学んだ「プロダクトデザイン3つのステップ:Target⇒Pain⇒Solution」を使ってポスターを制作し、発表してくれました(プロダクトデザイン:4年生)

『おてつだいロボ』発表の様子

✴︎ストーリー性のある「おとまりペットカフェ」を考案!

「人間とペットのきずなを伝えたい!」という想いが詰まった「おとまりペットカフェ」を考えました。お店のキャラクターとなっている「きらら」という犬は、「赤ちゃんの時に捨てられた・・」などのストーリーまで設定されており、”共感型マーケティング”ができています。授業で学んだ「マーケティングの4P」も生かしてくれました!(マーケティング:4年生)

おとまりペットカフェ発表の様子

✴︎身近なお困りごとを解決したい!多機能な『身守りバリア』

「蚊に刺されたくない!」という自分自身のPainから生まれた『身守りバリア』。もっと快適に過ごせるように、エアコン機能も追加し、暑さからも寒さからも身を守ってくれるプロダクトを考えました。誰でも気軽に楽しく使えるよう、バリアの起動ボタンを「指輪型」「ネックレス型」…と工夫を凝らしました(プロダクトデザイン:2年生)

「見守りバリア」発表の様子
見守りバリア説明資料

✴︎サマースクールの挑戦を、自由研究に繋げました!

「みんなで楽しく歌って、好きなお菓子を作れるお店”Dorothy”」を考えました。「自分の絵をお菓子に描ける!」という”オリジナル・バリュー”にこだわり、とびっきりの笑顔でプレゼンしてくれました。1年生ながら、サマースクールが終わってからも、マーケティング・チャレンジCUPの挑戦を「自由研究」としてまとめ、報告してくれました!(マーケティング:1年生)

Dorothyポスター
探究ノート

✴︎スズメバチの問題を解決するプロダクトを考案!

「山の近くに住んでいるおいじちゃんが、スズメバチに困っている。なんとか助けたい!」という想いから、「ハチのすジゴク」というプロダクトを設計しました。1年生ながら、ハチの習性もしっかり調べた上で、スズメバチが二度と出られない「にどトスベリだイ」などの細かい機能も緻密に設計しました!(プロダクトデザイン:1年生)

ハチのすジゴク解説資料

■オンライン授業での発表シーン

少人数制クラスなので、オンライン授業では、子供たちが自分の意見やアイデアを発表したり、クラスメイト同士で話し合ったりする機会がたくさんあります。

発表の様子
発表の様子
発表の様子
発表の様子
発表の様子

■保護者さまからのご感想

  • 参加させていただき、ありがとうございました。意欲的に取り組み、自分の頭の中の構想を絵という形でアウトプットでき、本人も楽しかったと申しております。
    今回、最後まで前向きに取り組むことができたのは、ともちゃん先生のご尽力や、一緒に受講させていただいた皆さんからの刺激があったからこそだと感じております。9月からもとても楽しみにしております。
  • 新しく学ぶことに真剣に耳を傾けられている子供の姿にとても感心しました。小学生になってから、学校では受け身の勉強になりがちだったのが、今回の課題で、自分の考えを絵や言葉で表現することに挑戦でき、やり遂げられたのはとても良い経験になったと思います。
    レッスン中に、発言の機会を与えられて、答えられたときにはともちゃんにたくさん褒めてもらえて、短期間でとても自信をつけられたんじゃないかと思います。最終日の発表後も、その場にいなかった父親に、こんな風に発表したよ〜どんどん楽しくなってもっと話したくなっちゃった〜と、うれしそうに話していました。
  • 心配から始まったサマースクールで、こんなにも本人が楽しんで意欲的に取り組んでくれるとは思いもしませんでした。メンターさん始めスクールの皆様へ本当に感謝いたします。
    9月から通年クラスが始まったらまたどのように変わっていくかはわかりませんが、親子で楽しんで取り組んで行けたらいいなと思っています。7月に急いで申し込んでよかったなと思います。また9月からよろしくお願いします。
  • 堂々と発表できた姿に、成長を感じました。同学年の子たちの中にいると遅れを感じることもあり、正直、みらい&アカデミーへの参加はまだ早いかな、と思っていたのですが、参加を決めて本当によかったです。
    親の私の勝手な決めつけで、子どもの可能性を潰すところでした。ともちゃん先生が、いつもたくさん褒めてくださることも、とても自信になっているようです。ご尽力に心から感謝申し上げます。
  • 大人と同じような新しい物を考えて作り出し、更にプレゼンやフィードバックといった経験ができてよかったです。特にアドバイスもほとんどしていないなか自分で使い方やおもしろさも踏まえて考え発表していた姿が少し成長を感じられました。9月からの授業がまた楽しみです!
  • 自ら考え、それを他者に伝えることに一生懸命チャレンジしていて凄いと感じました。とにかく楽しそうだったのが親としては嬉しく、学ぶことの本質について改めて考える良いきっかけになりました。
  • マーケティング自体が始めて知る分野でした。それを「自分がお店を考える」という事を通して、身近に感じられたのではないかと思います。発表は緊張したけど、楽しかった!と言っていました。今回、親の手伝いなしで自力で試行錯誤しながら最後まで課題を取り組んでいました!
  • 自分のアイデアを書き出し、整理して、形にできたことで達成感がありました。 慣れない発表も、先生やみんなに褒めてもらい、成功体験になったと思います。
    発言する機会も多く楽しくできた思います。 なにより本人が、またやりたい!と言っていたのが良かったです。
  • 大勢の前で意見を言ったり、発表するのは初めての経験でした。自分のアイディアをまとめて、時間内に発表することができ成長を感じました。貴重な場を用意していただきありがとうございました。
  • 人の考えを聞く事、自分の考えを伝える事を楽しいと感じて取り組めた事がとても嬉しかったです。学校の宿題などは言わないとやらないのですが、今回のプログラムの課題制作は自分が好きなゲームで取り組む事ができたので、私が声をかけなくても自分でどんどん取り組めた事がよかっです。自分が好きな事なら自分で考え取り組める事が再認識できました。
  • 発表に向けて自分から進んで楽しみながら行っていました。自分1人では難しいところは、人を活用出来る能力、だけども自分でも難しいところにもチャレンジしようとする意欲、自分の言葉で伝えようと何度も練習していた姿に、沢山の成長を感じました。
  • 沢山褒めて下さったことで、発言しやすくなったこと、自分の意見や考えに自信が持てたと思います。他のお子さんの発表も素晴らしく、色々な考えを共有出来てとても良かったです。ありがとうございました!
  • 自分よりもみんなのアイディアのほうがよく考えられていて、強い刺激になったようです。うまく発表できると思っていたのに出来なくて悔しかったようで、次回もがんばる!と意気込んでいます。

■スクール長からのメッセージ

探究型サマースクール「こども仕事チャレンジCUP 2022」に参加してくれた皆さん、ありがとうございました。どのプログラムも、普通の小学生ではやらないようなテーマばかりですが、どの子も本当に素晴らしい挑戦をしてくれました。
初日とても緊張していたのに、徐々に発言の回数が増え、最終日には堂々とした発表をしてくれた子。授業が終わった後も、クラスメイトとZoomに残ってアイデア交換をしていた子。サマースクールが終わってからも、それを発展させて自由研究にまとめてくれた子。私は、参加してくれた一人ひとりに「成長のストーリー」を見ることができました。

多くのお子さまが、日に日に自信をつけ、主体的に挑戦し、そこから、仲間との協働が生まれ、何よりも楽しんでミッションに取り組んでいる姿を見ることができました。
これこそが、新しい時代に求められる「探究・創造的な学び」、「主体的な行動・挑戦」ではないでしょうか。
これからも、当スクールでは、「世界の最先端の教育」に目を向け、それを日本の子どもたちに届けていくチャレンジをし続けて参ります。通年クラスもご期待ください。引き続き、よろしくお願いいたします。

スクール長